●観光客を狙ったスリ・置き引きが多発しています。マドリードでは特に地下鉄車内および駅構内、スペイン広場サンチアゴ・ベルナベル・サッカー場付近、プラド美術館周辺等、観光客の多く集まる場所では注意が必要です。また、ファーストフード店、百貨店等、店内での窃盗事件や人通りの少ない道や公園における、首絞め強盗やひったくりも発生しています。バルセロナでは特に12時〜16時に発生しており、プラット空港やサンツ駅、地下鉄の駅・車内、サグラダファミリア等の観光地ではスリ、カテドラルを中心としたゴシック地区ではひったくりが多発しています。

●マドリード市内の水道水は飲用が可能ですが、その他の地域ではミネラルウォーターを利用することをおすすめします。

●欧州の中でも比較的治安の良い国と言えますが、チューリッヒ、ルツェルン、バーゼル、ジュネーブ及びベルン等において、日本人観光客を狙った窃盗事件が頻発しています。特にホテルやレストランでのバイキング形式の朝食等の際、バッグを椅子やテーブルの上に置いておいて盗まれるケースが後を絶ちません。市内の公園や路上等の人目のある場所での強引なひったくり事件も発生しております。

●グリンデルワルト、ツェルマット、マッターホルン、モンブラン山系等で登山をする場合には、事前に地元ガイドのアドバイスを十分に聞き、万全な装備で無理をしないよう心掛ける必要があります。短時間の簡易なハイキングであっても、旅行の疲労や急な気圧の変化等により、ハイキング中または下山後、脳梗塞等により緊急入院されるケースも散見されます。山岳事故等における行方不明者救助費用は自己負担となり、非常に高額で、場合によっては1000万円を超えるケースもあります。

●欧州の中では比較的良好な治安状況ですが、スリ、置き引きが多発しています。特に観光地や空港、駅、公共交通機関の車内、ホテルのフロント、レストラン、カフェ等での被害が多く、これらの場所や人混みの中を移動する場合は、鞄やポケットには必要最低限の現金のみを入れ、旅券や多額の現金、クレジットカードなどの貴重品は、シャツの下に直接身に着けるネックポーチ等に入れて携行する等、注意が必要です。

●ダニを介したウイルス性脳炎に注意が必要です。過去にザルツブルグ近郊の農村地帯で、日本人旅行者がダニに刺され脳炎を発症し死亡した例もあります。

●グロスグロックナー等においては、登山中の死亡事故が発生しています。事前に地元ガイド等のアドバイスを受け、所要の手続き（アルペン協会や山岳事務所への登山日程の提出等）を行うことが必要です。

●中・東欧諸国の中では比較的安全な治安状況ですが、日本人観光客の増加に伴い日本人にも犯罪被害の増加がみられます。主な被害は、ドゥブロヴニク等の観光地において、人混みの中でカバン等から財布等を抜き取られたり、リュックを知らない間に開けられて被害に遭う事案が発生しています。

●旅行制限地域はありませんが、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアとの国境付近等には先の紛争で敷設された地雷が残っている地域がるため、十分注意が必要です。　

●水道水は石灰分が多く含まれていますが、飲料水としての使用は問題ないとされています。ただし、山間部等の一部地域では水道設備が敷設されていませんので、市販のミネラルウォーターの飲用をおすすめします。

●ダニを介して感染するウイルス性脳炎（ダニ脳炎）がクロアチア北部に広く分布しています。ダニは森林だけではなく都市部の公園等にも生息している可能性もあり、注意が必要です。